皆さんは「孤独」と言う言葉に対してどのような状態を想像しますか?ついつい「友達がいなくて寂しい」「一人でいるのは避けなければ」「大切な人と会えなくて不安」など、ネガティブな感情を抱いて不安になり落ち込んでしまうこともあるのではないでしょうか?
実は孤独も、不安、寂しい、といった「ネガティブな孤独」ではなく、自律的な「ポジティブな孤独」として受け止めることで、素晴らしいメリットをもたらすことがあるんです。
今回の記事では、孤独の種類とその素晴らしい側面についてお話ししましょう。
1.「ネガティブな孤独」とは?
まずは、ネガティブな意味としての「孤独感」がもたらすマイナス面の影響について見てみましょう。ある調査によれば、交流が乏しい状態の65歳以上の高齢者は、交流のある人々に比べて死亡率が高かったり、認知症率が高かったりしたそうです。
また、別の研究では、孤独感が強い人々はソーシャルスキル(協調性やコミュニケーション能力)が低い傾向があることがわかりました。
これらは、不安や恐れから来る「ネガティブな孤独」が引き起こすものです。このタイプの孤独は、健康や心理的な側面に悪影響を及ぼすことがあります。
2.「ポジティブな孤独」とは?
一方で、最近の研究によれば、孤独にはポジティブな一面も存在することが示されています。ポジティブな孤独には「自己決定」の要素が大きな鍵となっています。
自己決定の重要性は「自己決定理論」として知られており、自分で決断をすることが心身の健康やパフォーマンスに良い影響を及ぼすとされています。
例えば、「1人になりたくないけれど、1人でいる時間を楽しむ」といった状態が、ポジティブな孤独です。
「ポジティブな孤独」には以下のメリットがあります。
- 社会的なプレッシャーを軽減できる
- 自分自身の価値観や興味を再発見できる
- 自主性や選択力が増す
- 心理的な健康が促進される
驚くべきことに、孤独の時間を有効に活用することで、自尊感情を高め、他者との関係を向上させることができるというのです。今まで考えられていたよりも、交流が少ない人ほど、積極的で自律的な孤独を通じて成長し、孤独感を軽減させていることがわかっています。
3.孤独のポジティブな側面
これだけでなく、過去の研究からも孤独のポジティブな側面が浮かび上がっています。たとえば、孤独を肯定的に受け入れることができる人々は、自尊感情が高まり、抑うつ傾向が低くなる可能性があるという報告もあります。
孤独な時間を使って、自己成長やスキルの向上に取り組むことで、心の健康をもたらすことが示唆されています。
さらに、孤独な状態でのアイディアの生成が豊かであることも明らかになっています。個人の思考は集団よりも独創的なアイディアを生むことが多く、それが独自な視点や発想を育む原動力となるのです。
4.孤独の楽しみ方
孤独を楽しむことは自己成長のためにとても重要な事で、自律した心を育むことができます。それに加えて好きな映画を一人で観に行ったり、お気に入りのカフェで過ごすことで、自分自身の価値観や趣味を再確認できます。また、読書や食事を心から楽しむことで、一人の時間をリラックし有意義に過ごすことができます。
孤独を愛することで、次のような感覚を得ることができるでしょう。
- 寂しさを感じにくくなる
- 毎日の瞬間を楽しむことができる
- 単純に生きることが幸せと感じられる
- 不安や恐怖心が薄れる
- 周囲との比較に囚われなくなる
孤独を受け入れ、その時間を大切にすることで、自尊感情が育まれ、自己決定力や自信が増すことがわかります。孤独という状態を、寂しく不安な時間として過ごしてしまうよりも、自己を向上させたり自律した心を育てるための大切な時間と捉えることで人生をもっと楽しめると言う事ですね。
4.それでも時には不安になる
ポジティブな孤独について説明しましたが、とは言ってもショックな出来事が起きた直後など、どうしてもネガティブな孤独感に押しつぶされそうな時があるのは生きていれば誰にでもあることだと思います。
そのような状態の時は無理にポジティブになろうとせず心に寄り添うことも大事です。孤独に押しつぶされてしまい辛い、そんな時はこちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ
心の健康と幸福に気を配りながら、孤独を愛することの素晴らしさを体感してみましょう。あなた自身との深い結びつきを大切にし、自己成長と満足を追求していきましょう。
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