「べき思考」から解放される方法

あなたも日常の中で、「これをすべきだ」「こうあるべきだ」という考え方で自分のことを縛り付けてしまっていませんか?

こういった事を「すべき化」と言います。この事を克服し、より自由なコミュニケーションを楽しむ方法について今日はお話しします。

目次

1.「べき思考」とは

「べき思考」とは、「~すべきだ」「~すべきでない」という考え方で支配されている状態を指します。「仕事のために新聞を毎日読むべきだ」「部下は上司を立てるべきだ」「仕事中は雑談すべきでない」「定時で帰るべきでない」など。おそらく多くの人が、大なり小なり「べき思考」をもっているはずです。

こういった考え方は、自分自身にプレッシャーを与える原因にな脅迫的に考え、精神をすり減らしてしまうのです。

加えて、「自分だけでなく他人に対しても同様に当たってしまう」ことも厄介なところ、たしかに、たとえば「仕事中は雑談すべきでない」という考えをもっていると、他人にもそれを要求し、雑談している同僚がいようものなら厳しく叱責するに違いありません。

家族とのコミュニケーションにおいても、「こうあるべきだ」という考えが窮屈さをもたらすことがあります。例えば、「もっと我慢しなくてはいけない」とか、「完璧な母親でなければならない」といった思考が該当します。

2.べき思考が心の負担になる

この「べき」思考に縛られると、自分の感覚よりも他者(社会、環境など)の決めた標準に従って生きることになります。

そもそもが自分に合わせて自分で決めたものではありませんから、難しい理想が根本にあることが多いのも「べき」思考の特徴です(例えば、「いつも努力をすべき」「(どんな親でも)親を尊敬すべき」「女性は○○であるべき」等々)。

それが積み重なっていくと、本来自分が何をやりたかったのか?、どう生きたかったのか?を感じることも難しくなっていき、場合によっては「偽りの目的」を持つようになってしまう事もあります。

「べき」思考に従い「偽りの目的」に向かって努力を続けても、抑圧された「本来の自分」が消失するわけではありません。それは、いろいろな形をとって現れる可能性があります。その一つの形が「漠然とした不安」です。

3.べき思考から解放されるには

べき思考から解放されるために、まずは自分の中にどのような「こうあるべき」という思考があるのか?それに気が付く事がポイントです。そしてそれらの「こうあるべき」事を客観視して本当に自分に大切なルールなのかを検討した上で、不必要な「こうあるべき」を手放すしていく必要があります。

「べき」思考は自分の価値観に非常に近いところにある場合が多いので、自分で気づくことが難しいこともあります。そのような時には第三者に客観視してもらうためにカウンセリングなどを活用することも検討してみてもいいかもしれません。

そういった不必要な「べき思考」が自分を窮屈に縛りつけている事に気がつけたら、もっと自分に優しくなってみるのがオススメです。「~絶対にこうすべきだ→~無理にはしなくてもいいんだ」「~こんなことはすべきでない→~してもいい時もあるよね」と縛られない思考パターンへ変えていければ、心はもっと楽になるはずです。

例:「家族のために母親として我慢しなくてはいけない。でも自分の心と体を大切にすることも必要、疲れた時はしっかり休もう」

まとめ

「こうあるべき」と理想を持って生きることも素晴らしいことですが、その偏った考えに囚われすぎてしまうと心を壊してしまいます。柔軟な考え方を身につけ、偏った「こうあるべき」を手放すことで心が穏やかな日々を送れるようになっていきます。

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